知られざるアニメーション 『カフカ 田舎医者』がグランプリ受賞

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短編アニメーション作品と作家の紹介、アニメーション映画祭情報。

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『カフカ 田舎医者』がグランプリ受賞

クロージングの前に、ジェーン・ピリングさんにインタビューを頼まれていて、彼女が編纂した近年のインデイペンデント・アニメーションの傑作、秀作からタイトルのテーマにそった素晴らしい選集「Desire & Secuality vol.1,vol.2」(イギリスbaa!から出版されている。Animationsで土居君がレビューを書いているので、その収録内容と購入情報については、こちらをぜひ読んで下さい。)について、その中のいくつかの作品についてコメントを欲しいとの事。すでにティモシー・クエイさんや、選集に入っているイゴール・コヴァリョフさんにもすでにインタビューをしていて、僕はイゴール・コヴァリョフさんとミカエラ・パヴラトーヴァさんの2人の作品について話をしました。普段の英語もひどいけど、評論的話となるとボキャブラリーがあまりにあまりにないので、電子辞書を引き引き、彼女の想像力のフォローも加えてもらいながら、なんとか答える。彼女が冗談っぽくこの作品集のタイトは失敗したと言っていた。ある人は「ポルノ」だと思って見ようとしないし、「ポルノ」だと思って買った人は見てがっかりするからだ。もちろん子どもと一緒には見れない内容の作品もあるが、短編のアニメーションを志す人は必見の価値があるのでお勧めします。



午後4時から、ポルトガルのアニメーション作家のZepeさんに引き連れられ、審査員のナンシーさん、ラスコさん、ロンドン在住の漫画家スティーヴさんとその従姉妹で立体アニメーションを作っているリンダさん、スペインの漫画家でアニメーションも監督をしているMiguelanxoさんの7人で、最後のリスボン観光。天気が良く、河を眺める高台でとても平和な一時を過ごす。



いよいよ午後9時30分からクロージング・セレモニー、オープニングは3Dメガネをかけて見るエミール・コールの「ファンタスマゴリア」100年を記念したラスコさんの「Fantasmagorie 2008」の立体映画バージョンをプレミア上映。そして審査発表。『こどもの形而上学』がONDA CURTA賞の5本の中の1本に選ばれる。ONDA CURTAはポルトガルの短編専門のテレビ番組の名前で、この受賞作の5本をそこで権利を買ってくれて放送されるという賞だ。『こどもの形而上学』としても初の受賞でとても嬉しい。ほかの4本は『Refrains』Wiola Sowa、『La Memoria dei Cani』シモーネ・マッシ(Simone Massi)、『Lavotary-Lovestory』コンスタンチン・ブロンジット、『Dfj Vou Veu Volti』Benoit Feroumont。その後、スペシャル・メンション、ベストTVアニメーション、こども向けベスト(これは友人のギル・アルカベッツさんの新作『 A Sunny Day』が受賞。今回来るはずだったのに急きょ来られなくなって残念。)、ベスト・ポルトガル作品とつづき、グランプリの発表、僕の『カフカ 田舎医者』がGrande Prémio Monstra 2008/ RTP2に選ばれました!この所シュトゥットガルト、トシェボニュと受賞が続いていたのですが、実際映画祭の会場で発表を聞くと受賞の実感がすごくある。 RTP2はこのグランプリのスポンサーで、ポルトガルの国営放送局の名前です。一緒に学生部門を審査していたナンシーさんやラスコさんも実は昨日から僕の受賞を知っていたのに、今日の午後なにも知らないふりをしていたのでした。最後に投票による観客賞の発表は、 Elena Chermovaの『Hare the Servant』でした。



受賞式の後、フェスティバル・ディレクターで今回の展覧会から審査の事までこのリスボン滞在を世話をしてくれたフェルナンドさんに率いられ、関係者数人とポルトガル伝統歌謡のFadoの生演奏が楽しめる店に行く。フェルナンドさんも自分は審査をしていないけど、僕の受賞をとても納得がいく結果でうれしいといってくれた。
Fado日本でいえば演歌なのだろうか。哀愁のある、そしてとても力強い歌声の個性的な歌手達とポルトガルギターの生演奏に感激する。

賞は嬉しいのだが、自分の作品上映を見るとまだまだ至らない所だらけで、いたたまれなくなる。賞を「いただく」と、逆に自分はなにを「あたえらる」のだろとかといつも考えてしまう。ときには批判ももらうし、誰もが喜んで作品を受け入れてくれる訳ではなが、それでも自分でも常に反省しながら、すこしでも「良い」ものを生み出すしか、自分の出来る事はないのだと、嬉しさと孤独を感じながら、でもこうして素晴らしいアニメーションの理解者達と映画祭で時を過ごす事の幸せに感謝しながら、今回の旅の感慨にふけったのでした。

MONSTORA2008 第7回リスボン国際アニメーション映画祭公式サイト
  1. 2008/05/18(日) 18:30:10|
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