知られざるアニメーション 声の力

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声の力

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川本喜八郎さんからお知らせいただき、2月5日木曜、プラダのガラス張りの近代建築の迎えにある表参道・銕仙会能楽研修所の能楽堂で「声の力 古典芸能による声の復権 vol.II」の第1回を観た。風邪気味で微熱があり、体調が悪かったがちょっと無理して行って大正解の公演だった。

一番の関心だった松岡正剛さんの能舞台での講演「言葉・声・歌」は、知の巨人と呼ばれる氏の博学を古代から現代、ヨーロッパからアジア、日本へと時空を超えて展開し、1時間ほどがあっという間の密度で話は終わった。まだまだ語りきれない感じだったが、僕が引っかかったキーワードは「フィグーラ」と「バイブレーション」、日本語の文字と音声との奥行き、多義性の話が面白かった。

2人目の演目は、元NHKアナウンサーの山根基世さんのニュースと詩の朗読。能舞台でNHKニュースを生声で聞く体験で、我々日本人が日常的に聞き流しているニュースの声の美しさを再認識させられた。言葉は、人と人との体の震えの交信だという当たり前のようで、デジタル化された現代では忘れがちな話が印象に残った。

続いて山本東次郎さんの間狂言からの語「那須」は、ひとり何役も次々に演じ分ける迫力ある圧巻の演技で、真直ぐな芸の深さを感じた。

この企画を主催された観世銕之丞さんの「景清」は、仕舞といってもすごく小さくゆっくり制御された動作で、「景清」の悲しみを演じきられた。

銕之丞さんの始めのご挨拶の言葉で、能の稽古で悲しみを演じるのに悲しい声の演技をする事を師匠から嗜められた、心の奥で悲しみを熟成させ、それが息となって滲み出てきてはじめて悲しさが観客に伝わる、という主旨の話をされた。
この言葉は、すべての表現者が肝に命ずべき言葉だと感じた。

残念ながら次回の天台声明、グレゴリオ聖歌、コーラン、神歌から構成される4大宗教の「祈りから歌へ」も大変興味深いが、当日藝大の二次試験日で行ける可能性が低い。第3回以降また勉強したいと思う。


第1回 2月5日(木) 言葉と声の関係ー情報の伝達と感情の伝達
総論「言葉・声・歌」(松岡正剛)  
ニュース、詩の朗読(山根基世)
語 那須(山本東次郎)
能「景清」より語り、仕舞(観世銕之丞 他)

第2回 2月12日(木) 祈りから歌へ
天台声明(梅宮亮全)   
グレゴリオ聖歌(コール・マリエ 石川和子指揮 他)
コーラン読み(フセイン・ドゥラクオゲル)
神歌(観世銕之丞 他)

第3回 2月19日 言葉から歌へ
琵琶歌(岩佐鶴丈)
能「朝長」より語り、クドキ、下歌(観世銕之丞 他)
オペラ 「カーリュウ・リバー」より(経種廉彦)予定

第4回 2月26日(木) 実技を中心に
狂言 「末広」 山本東次郎
能  「隅田川」観世銕之丞

受講料 通し券 10,000円
会場 表参道・銕仙会能楽研修所  18時30分開演

お申し込み・問い合わせ
銕仙会 03-3401-2285
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